怖い話と怪談まとめ

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【怖い話・怪談】寺のお坊さんに取り憑いたある老婆の悪霊

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【怖い話・怪談】寺のお坊さんに取り憑いたある老婆の悪霊

【怖い話・怪談】寺のお坊さんに取り憑いたある老婆の悪霊

時は昭和のある寒い晩、山の奥深くに古い寺がぽつんと佇んでいました。その寺に不思議な出来事が持ち込まれることになります。ある日、この寺を管理する老僧が地元の人々に告げられたのは、絶え間なく現れる一人の老婆の幻影についてでした。

老婆は、かつてこの寺に深く縁のあった人物であったにもかかわらず、その死に顔は怒りと恨みに満ち溢れていました。何故ならば、彼女は生前、寺からの冷たい仕打ちを受けており、その憎しみが死後も霊となってこの世を彷徨い続ける原因となっていたのです。

老僧は何度も譚を持って悪霊を鎮めようとしましたが、その度に幻影は形を変え、やがて老僧の体へと憑依してしまう。夜ごとに老僧は叫び声を上げ、悲痛な呻きをあげるようになっていきました。村人たちもこの異変に恐怖し、老婆の存在をタブー視するようになる。

老僧が憑依された夜は、暗く沈んだ寺の影がより一層不気味さを増し、寒風が吹きすさぶ中、呪詛のような老婆の笑い声が木響いては消え失せていくのでした。周囲の村々からも、「寺付近を避ける方が身のためだ」と囁かれるように...

幾度となく念を込めた法を行い、ついに老僧は老婆の霊を鎮める方法を見出します。しかし、その日を境に老僧は誰にも姿を見せなくなり、寺の扉は静かに、だが固く閉ざされていました。村人たちが後に寺を訪れると、老僧の遺体が瞑想するような姿勢で安らかに息を引き取っていたという。

この寺に語り継がれる老婆の悪霊の物語は、今なお多くの人々を恐れさせています。老僧と老婆、二つの霊が今も寺に留まり、風に乗って嘆きの声を運んでくるのかもしれません。