【怖い話・怪談】キャンプで失踪した子供が死を呼び寄せる恐怖の川
キャンプ場を楽しむ家族たちが、ある恐怖に怯えることになる。その舞台は、遥か昔に失踪した子供が今なお彷徨うという噂の川。山深いその場所では、時折語られる怪異の話が、今も尚人の心を捕らえて離さない。
ある年の夏の日の出来事だった。子供連れのキャンプグループが、夕暮れの川辺で無邪気に騒いでいた。川のせせらぎと子供たちの笑い声が溶け合う平和な時間。しかし、一瞬の油断が悲劇を招く。
ふと気がつけば、小さな一人の姿が見えない。探し回るほどに日暮れは迫り、川辺は不気味な影を濃くしていく。捜索隊が組まれ、声を枯らすまで名前を呼んだ。
しかし、子供の姿はどこにもなく、夜は子供たちの安眠を妨げる不気味な足音を響かせ始める。夜通しの捜索も空しく、明け方には名前を呼ぶ声も止み静寂が戻った。そして、日が昇り、川の流れが普段の穏やかさを取り戻す中で、一つの小さな靴が流れ着いた。
捜索隊が見つけた靴は、失踪した子供のものだと直ぐに分かった。あの夏以来、その川では定期的に子供の呼ぶ声が聞こえ、水面に浮かぶ小さな手の影を目撃する者が後を断たない。きっとあの子は、迷い込んだ哀れな魂を求めて、今も川をさまよっているのだろう。
何も知らずにその川を訪れる者は、決してひとりで水辺に近づいてはならない。子供が死を呼び寄せる恐怖の川に、あなたも取り込まれるかもしれないからだ。