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【怖い話・怪談】ムカサリ絵馬の風習が伝える子供の無念の思念

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【怖い話・怪談】ムカサリ絵馬の風習が伝える子供の無念の思念

【怖い話・怪談】ムカサリ絵馬の風習が伝える子供の無念の思念

かつてある寒村に、不思議な風習が存在していた。村には、子どもたちの成長を見守るようにムカサリ神社が鎮座しており、そこでは想像を絶する儀式が行われていた。村の子供が亡くなった際、その無念の思念を鎮めるために絵馬が奉納されるのだった。

しかし、この絵馬は普通のものとは一線を画す。亡くなった子供の遺影とも言うべき、彼らの最後の姿を丹念に描き残したものとされていた。それを見れば、その子が最期に何を想い、何を感じたのかが手に取るように分かるという噂が広がっていた。

闇夜に照らされる絵馬には、不自然なほどの生命感が宿っている。目を凝らせば絵馬の中の子供たちが、まるで次の瞬間動き出しそうな錯覚に囚われる。訪れる者は、彼らの息遣いまでもが聞こえてくるかのように錯覚し、身震いを禁じ得ない。

絵馬に託された想いは時を経ても色褪せず、村の外から来た者をも震え上がらせる。誰かが絵馬に触れようものなら、子供たちの悲しい運命がその人の心にも突き刺さる。霊感の強い者は、絵馬から子供たちの声を聴くことさえあるという。

そんな風習が残る村では、不穏な空気が常に漂っていた。この土地を離れたものは決して戻りたがらず、耳を傾けるだけで心が凍りつくような怪奇現象の噂が絶えることはない。遠くから眺めれば美しくも見えるムカサリ神社だが、近付くほどに不穏な雰囲気に飲み込まれていく感覚は、訪れる者の背筋を凍らせるだろう。

 

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