【怖い話・心霊】伊豆の寺のマリア観音の周辺で水子の霊が目撃
伊豆にある古い寺の境内には、マリア観音の像が安置されている。この地には、水子の霊が現れるという恐ろしい噂があり、地元の人々はこの場所を避けて通るようになっていた。
ある冬の夜、好奇心からこの寺を訪れたカズオとユミの若いカップル。彼らは霊など信じていなかったが、寺に近づくにつれ、何とも言えない不気味な空気を感じ始めた。「ここ、本当に大丈夫かな？」とユミが小声で言った。カズオは「大丈夫だよ、ただの寺だから」と答えたが、彼の声には自信がなかった。
寺の境内に足を踏み入れると、彼らはふと小さな子供たちの声を聞いた。「ママ、ママ」という声だった。しかし、周りを見回しても子供の姿はどこにもなかった。
「あれ、聞こえた？」カズオが尋ねると、ユミは青ざめて「聞こえた...子供たちの声が...」と答えた。彼らは恐怖に震えながら、マリア観音の像の方へと進んだ。
マリア観音の像の前で、彼らは驚愕した。像の周りには、ぼんやりとした子供たちの霊が浮かんでいた。霊たちは彼らに手を伸ばし、「ママ、ママ」とささやいていた。
恐怖に駆られたカズオとユミは、その場から逃げ出した。しかし、逃げる途中でユミは足を滑らせ、転んでしまった。カズオがユミを助け起こすと、彼らの周りには再び子供たちの霊が現れ、「ママ、ママ」と繰り返していた。
彼らは何とか寺を離れたが、その夜からユミは悪夢に悩まされ、カズオは幻聴に苦しむようになった。伊豆の寺のマリア観音の像とその周辺で水子の霊が目撃されるという話は、彼らの体験によってさらに恐怖を増し、地元の人々に広まった。
この寺は「水子の霊が現れる場所」として恐れられ、訪れる者はほとんどいなくなった。今も、寺の周辺では夜ごとに子供たちの声が聞こえ、訪れた者には不幸が訪れると言われている。恐怖の物語は今も語り継がれているのだった。
