【怖い話・怪談】新居で撮った写真に恐ろしい顔の霊が写り込む

新居での新生活は、普通ならば幸福感に満ち溢れるもの。しかし、この家では事態は一変した。荷解きを終えた夜、家のいたるところを記念に撮影していた夫婦が、写真を確認していると、客室の片隅に浮かび上がる、見知らぬ顔を発見したのだ。それは、一目見ただけで凍りつくような恐怖を抱かせる、霊の顔だった。

家の歴史は知らされていなかったが、この写真をきっかけに住人たちは知ることになる。以前の住人がこの部屋で不慮の死を遂げていたことを。だが、その霊は単なる傍観者ではなかった。まるで生きている者たちを監視するかのように、夜ごとにポラロイドのフィルムを残しては消える。撮影すればするほど、顔ははっきりと、怒りや悲しみに満ちた表情を浮かべて。

ただの偶然かと思いきや、家で過ごす時間が長くなるにつれ、家族は奇妙な現象に悩まされるようになる。家具が勝手に動く、聞こえないはずの囁き声、そして直接霊を見るという恐怖も。かつてこの地にいた霊が、今もなお彼の地に留まり、新たな住人たちにその存在を知らしめているのだ。

こうした案件が提起されるたび、人々は自宅の平穏を疑い始めるかもしれない。さりとて、霊の存在を信じるか否か、それは経験する者にのみ理解できる境地かもしれない。しかし確かなのは、この家で新居の写真を撮る勇気はもう残されていないという事実だ。