【怖い話・怪談】沖ノ島で戒律を破った人に対する災い
かつてこの島は神々の住む聖域であり、厳しい戒律が守られてきた土地だ。現代にまで受け継がれる禁忌多き島、それが福岡県にある沖ノ島である。許されざる者が足を踏み入れると、必ず不幸が訪れるという伝説がこの小さな島の空気を満たしている。
沖ノ島には古くから多くの宝が埋蔵されていると言われているが、実際に島を訪れてその宝を手にした者はいない。なぜなら、侵入者には思いもよらぬ災いが降りかかるのだ。女人禁制の地であり、特定の祭事の際に限り、選ばれた男性のみが上陸を許される。
島の至る所に見え隠れするのは、遠い昔から神に捧げられる儀式の跡。その神秘的な雰囲気は、訪れる者の心を捉えて離さない。ある者は島に魅入られ、理性を失うとささやかれ、敬虔な土地への冒涜として呪われると伝えられている。
沖ノ島に関する怪談は今も尚、語り継がれている。たとえば、島の怨霊が夜な夜な海を渡り、不敬な船人たちを襲うといった話や、島を目指した者たちがある日を境に行方知れずになってしまうといった物語だ。興味本位で近づく者に、沖ノ島の厳かなる神々は警告の声を投げかける。決して踏み込んではならない領域、それが沖ノ島。興味を惹かれた者にとって、忌まわしい運命が待ち受けているのかもしれない。
